■LED水草水槽_自作LED照明、2号 (60cm水槽用)

水草育成LEDライト

プロトタイプ40cmサイズの自作LED照明を原点にして60cm水槽用の
水草育成用LEDライトを作りました。
基本的に、40cm水槽用をパワーアップさせた感じです。
●基本スペック
本体サイズ:W 600mm×D 130mm×H 28mm 
本体材質:アルミニウム(A6063)
明るさ(MAX):30cm直下 約6000ルクス、60cm直下 約3500ルクス
※改良後⇒30cm直下MAX:8800ルクス、60cm直下MAX:約5100ルクス
電源:12V (5A)スイッチング式ACアダプタ。
LED消費電力:約21.8ワット(改良後 )
このLED照明を使った水草水槽の経過はブログにて掲載しています。
LED水草水槽のブログ⇒自作のLED照明で水草水槽に挑む

   

●使用したLED

6000K白色LED

660nm赤LED

メインとなるLEDはOptoSupply社(中国)の激安白色パワーLEDで、アルミ基板付を8個で、集光レンズを付けて使用します。
スペックは、If:700mA、Vf:3.3V、光束:200ルーメン(@700mA)、色温度6000K、指向角:120°
激安だけあって日亜パワー白色LED等の大手の半額以下です。OptoSupplyは有名で激安LEDと言えばココと言える代表格です。
赤系補助としての赤色LEDは一般的な625nmではなく、今回は奮発して660nmLEDにしました。
660nm赤色1WパワーLED、CT-1LARC(台湾製)を3個使います。このLEDはテクノミューコンさんから購入しました。
スペックは、If:350mA、Vf:2.0-3.0V、波長660nm、指向角:140°
625nm赤LEDと比較すると確かに発光色が違いました。並べて見比べると625nmは朱色、660nmは紅色(赤が濃い)に見えます。
   

RGB-LED 紫LED(UV)と電球色LED

その他、RGB-LEDを3つ使いました。これは青色(470nm)LEDだけを発光させるので、実質は青色LED扱いです。
更に、色合い補助用に電球色LED(OptoSupply_UltraFluxLED)を8個、5mm砲弾型405nm紫(UV)LEDを12個を組み込みました。
これは、OptoSupplyの激安白色パワーLEDの色調があまり良くなくて・・・照らされた物の発色具合が不自然だからです。
この事は後述しますが、OptoSupply白色パワーLEDは駄目と判断して別の白色LED(大手メーカー製)に交換しています。

  
●照明本体を作る

40cm照明と同じ様に本体はアルミ製です。ホームセンターで購入したプレート材とL型アングルを加工して組み合わせて作っていきます。
主な材料はフラットバー:50mm幅 t3mmと、L型アングル:25mm×25mm幅 t1mmです。
本体部の具体的な製作編については40cm水槽LED照明をご覧下さい。
 

LEDはアルミ本体に直にサンハヤトの固まる放熱用シリコーンを使って接着して取り付けています。
40cm水槽照明では中央に一直線にLEDを取り付けていた為に、中央だけ明るくなってしまい配光に問題がありました。
その教訓を踏まえて今回は、前後に2列に分けてメインLEDを配置しています。
メインの白色LEDには集光レンズを取り付けています(レンズはOSOLRA2045Mで、LEDアルミ基板にシリコーンで接着)。
 

LEDへの電流制御は秋月電子で購入したパワーLEDを駆動する定電流ドライバモジュールです。
OptoSupplyの1Wタイプ×5個、3Wタイプ×2個を使用。
モジュールは可変式に改造しています。トリマーを回して電流を調節して照度調節可。詳細→LEDドラバモジュールの改造について
 

テスト点灯。 メインLEDを2列に分けて配置したので40cmよりも劇的にフラットに光が広がるようになりました^^
各LEDの照度調整をして照明カバーを取り付けて完成です。カバーは水槽からの湿気でLEDの劣化・故障を防ぐ為に必須。
注意していても換水時に水しぶきが照明に飛ぶみたいです。エアレーションしてる場合はもっと大量に飛びます。
カバーの素材はアクリサンデーの硬質塩ビシート0.5mm厚。
 

  

全LED点灯時の照度です。30cm距離直下:約6000ルクス、60cm直下:約3500ルクス(※照度計レンジ×10)
40cm水槽LED照明を使った水槽がコケる事なく無事だったので、明るさを少し強力にしています。
 

40cm水槽LED照明と同様に各LEDはスイッチでオンオフできるようにしてありますが、これは単なる自己満足仕様で無意味ですw
通常は全部のLEDを点灯した状態で使います。
左:全部のLED点灯(白色LED、660nm赤LED、青LED、電球色LED、紫LED)。
右:白色LEDだけ点灯。

 

左:赤と青LED、紫LEDだけ点灯。右:電球色FluxLEDだけ点灯。
 

さっそく水槽に取り付けて水草を植えました。配光を改善して明るさが増したお陰で水槽内が隅々まで照らし出されてクッキリ。
しかし、約2~3週間ほど経過しても水草の生長が思わしくありません。(左:植栽直後、右:育成して約2~3後)
40cm水槽の時は2週間も経つとロタラやハイグロはかなり伸びたのですが、60cm水槽ではかなりスローペースなのです。
前作照明より配光も照度も良くしているからもっとグングン成長すると思っていたら 予想を裏切る結果なりました(T_T)
そう言えばこの照明の場合、40cm水槽LED照明の日亜LEDと比べて水草の色が飛んでる(彩度が低い)感じに見えます。
もしかしたら、今回メインで使用したOpto製激安パワー白色LEDが良く無かったでは?と何となくそんな気が・・・
 
黒髭藻が発生・・・

60cm水槽では40cm水槽とは違うソイルを使ったし、水質の出来次第で違ってくるだろうから一概にLEDが良くないとは言えないかな
と思って、Plants Greenという肥液を試して(規定量添加した)様子を見たものの、改善の徴候はなく・・・orz
で、水草の生育が悪い所に肥液を添加した為に、恐れていた事が発生。あの黒髭コケ(ヒゲ状藻、ハケ状藻)が生えてしまいました!
おまけにガラス面にベトっとした緑の斑点状の藻まで発生・・・。
肥液で水質がダメになったと思って換水の頻度を少し増やすも、水草は相変わらず、藻は元気いっぱい。もう気分は最悪です。
 
さて、LED水草育成の概要でも載せましたが、藻類は水草が利用できない光の波長で効率的な光合成が出来るんです。
水草の生育が悪くて藻は発生するって事は、やはり水草が光合成で利用する赤の波長が不足して、藻が光合成する不要な波長が
過剰になっていると言えます。※ただし濾過等、水質やその他の可能性もあるので一概に言い切る事はできませんけど―
とにかく、
これ以上このOptoSupply白色LEDをメインに使用して育成していても無駄と判断して別の白色LED(大手メーカー製)に交換する事に
決めました。
次⇒製作記事その2へつづく

    

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