● 定電流LEDドライバモジュールOSMR16-W1213の回路図
回路図はこんな感じになっています。 制御ICチップは「CL6807」。 他のLEDドラバモジュールも大体似たような回路になって いる事が多いようです。 出力される電流は、Rs抵抗で設定されています。 凄く小さい抵抗値のチップ抵抗が、2つ並列に付いている のがそれです 。 この抵抗を1個に減らすと電流も約半分に減ります。 交流電源でも使えるようにブリッジダイオードが付いてる んですが、要らない場合はショートカットして使えます。 ダイオードはSS14ショットキーバリアが付いていました。 |
※注意、同じような定電流LEDドライバモジュールでも、使われている制御ICが違っている事があるので確認して下さい。
私の購入したものでは、出力650mAの3Wタイプで「CL6807」と「PT4205」とがありました。出力320mAの1Wタイプは「PT4211」でした。
データシートでは、「PT4211」、「PT4205」は3番ピンの所がADJではなく、DIMとなっています。
● ADJピンを利用して調光できるようにする。
ADJ端子による調光は電圧制御とPWM制御とが出来る ようになっています。 私は簡単に作れる電圧制御方式を利用しました。 電圧制御する回路はデジットBlogのハイパワーLEDの調光 の記事を参考にしました。 ※デジットBlogではPWM制御方式も解説が載ってました。 |
ADJへのDC電圧を(0.5V → 2.5V)に変化することで、出力電流が0%→100%まで調節が可能になります。
また、ADJ端子とグランド(-)の間にコンデンサを入れると、ソフトスタート(ジワ~っと)点灯するように出来ます。→ ソフトスタート点灯にする改造
※制御ICが「PT4211」、「PT4205」のモジュールでは、電圧制御の調光は一応動作するものの不安定でした。PWM方式じゃないとダメかも。
改造方法
左写真:基板にのってる小さいチップが制御ICのCL6807です。これの赤丸で示した部分の脚が3番ピンのADJ端子になります。
ADJ端子は回路には接続されずにフリー状態になっているので、ここに配線を直にハンダ付けして使用します。
右写真:実際に作った調光回路です。デジットBlogの「ハイパワーLEDの調光」の記事をそのまま真似して作りました。
メインと微調整用とで反固定抵抗を2つ使うよりも、5KΩの多回転半固定ボリューム1つの方が微調整もできて安上がりかも。
● モジュールの出力電流の設定を可変式にプチ改造
出力される電流はRs抵抗で設定してあります。 この抵抗が小さいほど出力が上がり、大きい抵抗に なるほど出力電流が下がります。 抵抗器はチップ抵抗が2つ並列に付いていて、0.3Ω の抵抗が2個並列で約0.15Ωとなっています。 この抵抗を1つ取り外すと、出力電流も約半分に低下 します。 |
改造では、Rs抵抗を1つ取り外して出力を半分に(650mA→325mA)としておいて、外した抵抗の代わりに10Ωの多回転半固定ボリュームを
付けてやれば、325mA→650mAの範囲で調整可能になります。 あと、多回転式ボリュームを使う理由は、細かい調整が利くからです。
普通の半固定抵抗では抵抗値の調節が大雑把になるので、メイン用と微調整用と2つないと調節が難しいと思います。
基板の赤○で囲った部分がRs抵抗です。まず、これの1つを取り外します
取り外す時はちょっとコツが要りますが、ハンダ鏝の先を右写真の様に1mm径くらいの銅針金に代えて、チップ抵抗の両端を挟むように
ハンダを溶かしてやるとポロッと綺麗に取れます。・・・まぁ、抵抗を砕いて取り外してしまってもそれまでなんですけど。
取り外した抵抗の基板の所に、10Ωの多回転式半固定ボリュームを配線してやれば完成です。 改造はこれだけ。
先に紹介したADJ端子を使う調光のようなフレキシブルな調節は難しい方法になりますが、出力される電流値を好みの量に
調整して使用したい場合とかは手軽に出来るので便利です ^^
● LED点灯の仕方をソフトスタート(ジワ~っと点灯)にする
制御IC「CL6807」のADJ端子とグランドの間とにコンデンサ を取り付けてやるとソフトスタート時間を長くできます。 私の場合は電解コンデンサを使いましたが、他のコンデンサ でも出来るかは試してません m(_ _)m 極短時間のソフトスタートならばセラミックコンデンサでも いいのかもしれません。 |
使用した電解コンデンサは25V 47μFか100μFがイイ感じでした。220μF以上だとスイッチオンから点灯するまでの時間が長すぎでした。
大きいコンデンサだとジワ~っと点灯していく時間も長いですが、点灯開始するまでの時間も長くなるので考え物です。
注意点として、コンデンサのグランド(マイナス)側に接続する先は、ブリッジダイオードの手前の電源側に接続した方が良いです。
ブリッジダイオードの後ろに接続すると、ジワ~っとじゃなく、突然パッと点いてからジワ~っと明るくなり出して、不自然な感じになります。
ブリッジダイオードをショートカットした場合で、ジワ~っと ソフトスタート点灯させる場合の回路です。 |
ブリッジダイオードを使わない場合は、入力のマイナス側にダイオードを入れて、その前の方にコンデンサを接続してやればOKです。
ダイオードを入れずに直でグランドにコンデンサを接続した場合は、突然パッと点いてからジワ~っと明るくなり出す様になってしまいます。