100円懐中電灯を強力なライトに改造、その2 (CREE-PowerLED)

powerLED強力ライト

前の100円懐中電灯を高輝度LEDにする改造の改良版です。
今回は強力なワンコアの1WパワーLEDを使用。砲弾型LEDを使う多灯方式では
効率や明るさの面で限界があり、スマートではないので改良します。

前回は30cdの超高輝度LEDを8灯で、明るさもそこそこでしたが少々役不足でした 。
もうちょっと明るくないと使えませんね~ 昨今はLEDライトが当たり前、安くて高性能。
負けてられませんw
実は、LEDの通販サイトを覗いていたら、安くて明るいLEDが出ていたので試したい
と思っていたのも動機だったりします。メーカーは有名なCREE。

 

●CREEの1WパワーLEDへ組み替え

 

cree_powerLED cree_powerLED

使用したLEDは、CREE XLamp MX-3S。 スペックは、Vf:10.7V If:115mA 114ルーメンというものです。
値段が手ごろで、一個あたり270円で買えました。性能の割りに値段が安いのでコストパフォーマンスは素晴らしい。
ただし、ワンコアタイプでパワーがあるLEDは必ず発熱が大きいので、放熱が課題になってきます。
LEDの寿命が10万時間以上とか言われますが、あれは涼しい状態で駆動した場合の話で、LEDの温度が80℃だと寿命は
数千時間まで縮んでしまうそうです。出来るだけ熱が滞留しないようにしないとなりません。
また、LEDに安定して適切な電流を供給する回路の設計も必要になり、砲弾LEDによる多灯式よりも難しくなります。

 

 

cree_powerLED cree_powerLED

まずチップ状のLEDを専用のプリント配線付のアルミ放熱板へハンダ付け。しっかり密着するように放熱シリコーンで接着しています。
小さいアルミ放熱盤だけでは、発熱を処理できないで高温になってしまうので、放熱器を追加しなくてはなりません。
そこで、ライトのリフレクターを包む感じでアルミ板を設けました。これはビールのアルミ缶を切って作りました。
その後ろに小型の放熱フィンを放熱用シリコーンで接着しています。
これで点灯させると、約50℃くらいで安定。ただ、ライト本体に内蔵すると熱が篭る恐れがあるので、もう少し大きい放熱器が良さそう。
※後から更にアルミ板で放熱部分を増設しました。それでも温度は5分たらずで40℃になります。
 

 


 

●パワーLEDの駆動用の電源回路を組み込みます。(DC-DCダウンコンバータ)

cree_LED リチウムイオン電池4セル cree_powerLED

10.7Vを必要とするLEDの為、リチウムイオン電池は800mAのものを4セル使用、14.8~16Vほどの電圧が得られます。
LEDへ115mAが流れるように、出力電流は前回の様にLM317レギュレータを使って制御する方法を考えましたが、効率が悪いので中止。
変わりに、効率的なDC-DCステップダウンコンバータにしました。LEDは10.7Vで115mAですので、電力消費は1.23Wです。
LM317など3端子レギュレータを使った場合だと、16Vで115mA流すと1.84W、0.6Wも発熱となり無駄になります。
DC-DCダウンコンバータだとLEDへ115mAでも、バッテリーからは16V、80mAとなり消費電力1.28W、効率が90%以上出ます。
点灯時間:電池は800mAhなので、おそらく約9~8時間くらいは点灯できる筈。

 

DC-DCダウンコンバータ 100円シガーソケット用USB受電器ステップダウンコンバータ

↑DC-DCダウンコンバータ回路、使うのは100円ショップで手に入るものです。
なんと100円で車のシガーソケットから12~24Vをダウンコンバータ回路でUSBの5Vまで落とすという充電器が売られています。
これを改造して使うと、簡単な改造で出力電圧を10.7Vへ可変させることが出来ます。
●シガーソケットUSB充電器の改造は別に用意しました→100円シガーソケットUSB充電のダウンコンバータ回路改造編

 

 

cree_powerLED cree_powerLED

点灯させてみると、なかなか綺麗な白色光で、かなり強烈で直視することが出来ないまぶしさです^^ 感触は良好。
しかし・・・懐中電灯のリフレクターに組み込んで点灯させると・・・なんということでしょう
リフレクタとの相性が悪いのか光が広く拡散して何とも薄暗い感じになってしまいました。写真だと明るそうですが実際は暗いです。


cree_powerLED cree_powerLED

急遽、パワーLED用の集光用レンズを購入。
CREE XLamp MX-3に合うレンズは販売されていなかったので、本来のレンズの位置がズレて集光具合いが悪いせいか
ボヤ~っとした配光になりましたが、 光は上手い具合に無駄なく集光されているようで、見違えて明るくなりました^^。
リフレクター内にレンズを設けたので元々の懐中電灯のリフレクタが飾りと化しましたが、仕方ないですね。

cree_powerLED cree_powerLED

恒例の明るさ比べ。
まずは単一4本のクリプトン懐中電灯と比較してみました。右がクリプトン電球、左が今回のCREE-LEDライトです。
完全にLEDの方が明るいです。光もムラなく広がって色も綺麗、でも輪郭部が若干黄色がかった色になってるんですね。
次に前作、超高輝度30cd砲弾LED 8灯のものと比較。心部の明るさは殆ど同レベルですが、照らし出せる面積が圧倒的に
CERRのほうが広範囲です・・・(´ρ`)。物探しライトに便利。
LEDの値段は超高輝度LED8個より安上がりなのだから凄いLEDですねCREEは。



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