●中身がどんな風になっているのか分解してみます。
※分解、改造する場合は自己責任で!
こいつが100円で売られていたシガーソケット用USBモバイル機器充電器です。
中国製です。安いだけあって無駄のない簡素な見た目をしてますね。ネジ一本なくハメ込み式の本体カバーですので、
簡単に開ける事ができちゃいます。
さっそく基盤を取り出して、どんな感じかを観察^^ どやらDC-DCコンバータICにはMC34063Aというもののようです。
中国製なので基盤の出来や半田付けとか見るからに酷い・・・短絡や接触不良とかで初期不良とか多そう・・・。
・搭載部品
MC34063A*1、 チップコンデンサ470pF*1、 0.1μF*1、 コンデンサ0.1μF*1、 電解コンデンサ47μF*1、 100μF*1
ダイオードSS14*1、 インダクタ*1、 抵抗0.33Ω*1、 チップ抵抗270Ω*2、 3.6KΩ*1、 1.2KΩ*1、 LED緑色*1、 ヒューズ*1
しかし、これだけの部品が使われていて100円とは・・・驚異的。
●ノーマル状態のMC34063ステップダウンコンバータ回路図
回路はこんな感じになっていました。
「気の迷い」さんのページにも書かれていますが、回路はMC34063のデータシートに記載されている推奨のものをそのまま
になっているそうです。データシートを読んでみるとダウンコンバータ回路の場合+5Vで出力電流500mAとあります。
なかなかパワフルに使えそうなのでパワーLED駆動にも期待がもてそう^^
出力電圧はR1とR2の抵抗分圧回路で決定されてるそうです。
電圧の計算式は、1.25(1+R2/R1)、 (3.6÷1.2+1)×1.25=5 で出力電圧5Vとなっています。
使用を計画してるCREEパワーLEDがVf:10.7Vなので、R2の抵抗値を9.1KΩにすれば10.7Vが得られる筈です。
(※R1を可変抵抗に差し替えてもいいのだが、基盤上でR1の部位はスペースが狭いです。)
実際は諸所で誤差が出ますし、LEDへの電流を微調整するために、抵抗値を調整できる便利な半固定抵抗を使います。
●パワーLED駆動用に出力電圧を可変できるように改造。
改造した回路はこんな感じです。R2の抵抗を取って、10KΩの半固定抵抗に置き換えます。
元々あるパイロットランプの緑LEDは不要なので除去し、緑LEDのための270Ωの抵抗2個は10k半固定抵抗に繋げてしまい流用。
これで出力電圧が約2V~12Vくらいまで可変できるようになります。 間違いなくたぶん!(稲淳)
先に不要なUSBソケットと緑LEDを取り除いておきます。
次に、10KΩ半固定抵抗の足を入れるために、適当な場所にリューターなど使って穴を開けておきます。
はい、これで部品の取り付けは完了です。簡単ですな。
↑基盤裏の配線はこんな感じになります。お粗末な配線で申し訳ありません^^;
表面実装部品なので細かい作業となります。まずR2の抵抗3.6kΩを取り外します。チップ抵抗を基盤から取り外すのが困難な
場合はペンチで破壊します。簡単に砕けますw
ICの5番ピンにつながってる方にリード線をハンダ付けして、10k半固定抵抗の片側につなげます。
半固定抵抗の中間端子はR5のチップ抵抗側のパターンにハンダ付け、R3とR5の間はLEDがあった部分で接続しておきます。
以上、これで完成。
動作確認で通電するときは念のためヒューズを入れておくと安心。万一短絡などあった場合にトラブルを防げます。
試しに9.6V 480mAのパワーLEDに繋いで、どれだけ電流が流せれるかをみてみました。(電源は15V)
そしたら、なんと240mAも流れました。半固定抵抗をひねって出力を上げると、もっと上がって400mA流しても安定しています。
しょせん100円だからと思って半信半疑でしたが、ちゃんとパワーがでています^^
という事で、さっそくコイツをCREEパワーLED駆動回路としてライトの改造に使いました。→100円電灯を強力ライトへ改造の記事