自作LEDナンバーランプ (ライセンス灯) その3

LEDナンバーランプの製作、その3です。
今回は安上がりなLEDと、電流制限にCCRを使ってバルブを作りたいと思います。
前回作成したナンバーランプはこちら→ >>その①、 >>その②
日亜LEDを使えば、明るさも色調も耐久も抜群なので信頼性からして間違いがないですが
やっぱり値段が高い。さすがにホイホイと幾つも使ってられません ^^;
ということで今回のLEDはローコストでいこうと思います。
使うのは激安LEDでお馴染のOptoSupply。ここの3chip帽子型を3発。
値段は日亜LEDの半値と激安!しかし樹脂にヒビ割れや気泡があったり濁ってたり・・・
品質は良いとは言えませんが、中々明るくてパワーがあるのでコストパフォーマンスは

良いと思います。


●使用するLED

LEDは、OptoSupply 3chip4.8mm帽子型LED。白色LEDスペック:Vf:3.1V、If:60mA、25ルーメン(60mA) 指向:150°
電球色LEDスペック:Vf:3.1V、If:60mA、20ルーメン(60mA) 色温度:3800K 指向:150°
白色と電球色とがあるので、試しに色違いで2種類バルブを作ってみたいと思います。
右写真は、OptoSupplyのLEDによく見られる樹脂内部のヒビ割れや気泡の入ったやつです。購入した内の8割位がこんな状態。
メーカーによれば「不良品じゃない」という回答だそうでw まぁ・・・その程度の品質だと理解して使いましょう。
  

 

●回路図

回路図は単純で、ブリッジダイオードを入れて無極性化。電流はCCRを並列で入れて出力させます。
白色LEDは25mAと15mAを並列にして40mA。電球色LEDは光束が少し低いので、30mAと15mAを並列で45mAにしています。
CCRもCRDと同じで肩特性・自己発熱などで電流が若干少なめになってきます。実際に見込める電流は80~90%ほどです。

 

 

●CCR (定電流レギュレータ)

CCR30mA参考出力電流(実測)

CCR 30mAタイプ
CCRへの印加電圧 LEDへの出力電流
3.0V 27mA
3.5V 28mA
4.0V 30mA
4.5V 30mA
5.0V 31mA

※常温にて放熱に有利な条件での測定です。※電源は安定化電源

CCRとはこんな部品です。CRDと同じように、電圧をかけてやれば決まった電流を出力してくれるので簡単に使う事ができます。
種類は秋月電子では15mA、20mA、25mA、30mAがありました。
3chipタイプのLEDなど50mA~70mAのLEDで使うにはCRDよりも大きい電流のタイプが揃ってるので使い勝手が良さそうです。
ただし、小型チップ状のパッケージしか出てないようなので、ハンダ付けに慣れていないと厳しいかも。

 

 

 


 

 

●バルブ製作 T-10ウェッジベース内に無極性回路を組み込む

無極性にする為に、ブリッジダイオードをT10ウェッジベースの中に仕込みます。
10mm角くらいに切った生基板の中心にドリルで穴空けて、リューターのマンドレルに挿して回転させながらヤスリなどに擦り付けて
円形に削り出します。この方法が一番手っ取り早し。
 

 

T-10ベースに現物合わせしながら丁度よくハマるまで削ります。
銅張面に溝で回路を区切って、ブリッジダイオードとリード線を通す穴をドリルで空けておきます。ブリッジダイオードは小型のS1ZB60。

 

 

反対面の基板面にも溝を彫っています。ここにリード線(スズメッキ線)を埋めてやります。
ブリッジダイオードをハンダ付けした様子です(右写真)。反対側の足には後から端子になるスズメッキ線をハンダ付けして、ウェッジベース
を被せた時に外側に出る端子部とする仕組みです。
  

 

●LED部分の製作

先に作ったブリッジダイオード基板と同様に、LEDを付ける基板も円形に削り出します。
基板の直径は約20mmです。実際に車にバルブを付けた時に、ランプカバーに干渉しない大きさにしてあります。
銅張面にリューターで溝を彫って簡単な回路を形成しています。
 

 

銅張側にLEDをハンダ付け。LEDは光がナンバープレート全体に広がるように角度を付けて配置しています。
銅張面積が大きいので面全体にLEDの脚を通して熱が逃げて放熱する効果を期待できると思います。
同じ面にCCRもハンダ付けしています。CCRも自己発熱して熱によって電流低下が起きますから、それの防止です。
※CCR15mAを買ってなかった為、写真ではCRDで代用してます。

 
  

反対面にLEDの脚が飛び出てる部分はカットして平面に削ります。ショートしない様、更に脚の所にボンドを塗って絶縁しています。
この部分に、先に作っておいたブリッジダイオードの基板を瞬間接着剤で固定。あとはLED基板とブリッジダイオード基板をリード線で
繋いでやれば回路は完成です。
 
  

ブリッジダイオードの入力端子にスズメッキ線でリード線をハンダ付けして取り付け。最後にT-10ウェッジベースを被してやってバルブ完成。
ウェッジベースを接着して固定する前に、ちゃんと点灯するか確認、いい感じに点灯してくれています ^^

  

    

 


 

 

●完成品

ちょっと銅張面の茶色が目立って気になるので白のエナメル塗料で塗装しました。
べつにナンバー灯の場所は外からはバルブの部分は目に付かないから、見てくれなんて気にしなくてもいいんですが・・・^^; なんとなく。

 

 

点灯させた感じはこんなです。
完成したバルブのスペック、14.4V時の電流は白色LEDが約35mA、消費電力:約0.5W。電球色LEDが約39mA、消費電力:約0.56W。
CCR、だいたい想定した電流が出力してるようです。基板面に放熱スペースたっぷりなので熱による低下が少ないのかも。

 

 

実際にナンバー灯のソケットに取り付けた様子と、点灯させた時のランプの様子です。

 

ナンバーの照らされ具合です。 電流控えめにして使ってますが、まぁまぁの明るさで自分としては丁度いい感じです。
もっと明るくしたい時は、LEDを標準定格の電流60mAにして使えばかなの明るさになりそう。
今はとりあえず電球色LEDバルブで使っています。ノーマル球よりもオレンジ色っぽさが薄いだけで、LEDバルブっぽくないけどw

 
 

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