タイヨー零戦21型 ノーマルベースでパワーアップ
ノーマルのままで、なんとかパワーだけを強力にできないものか、あれこれと色々試行錯誤。

リチウムイオン電池搭載で7.2V化したいのですがノーマルのトランジスタは電圧を高くしてしまうと
すぐに壊れてしまうらしいので、小型で耐久性があるFETに思い切って交換することにしました。

●最終改造時の零戦の諸元
モーター:ノーマル
ギアレシオ:ノーマル
バッテリー:Li-ion 2s 7.2v
(携帯電話用800mAh)
プロペラ:ノーマル
受信機:ノーマル
アンプ:自作(FET)耐圧20Aへ交換

※実際は耐圧20Aまで性能が引き出せませんでした。
ラダー・スロットル2ch機仕様

※基盤の改造やリチウムイオン電池を使用した改造は、誤ると怪我や火災などの事故に繋がる恐れがあります。

※改造は自己責任で、細心の注意を払いバッテリーを繋ぐ際はショート状態になっていないか飛ばす前に確認をして下さい。

 

●受信基盤のトランジスタを強力なFETへ変更  

↑ノーマルのトランジスタ 2SD2097

ノーマルのトランジスタを取り外す時に結構てこずりました。
FET化が失敗した時の保険としてノーマルのトランジスタも

一応保管しておこうと思い、いざ取り外そうとしたんですが、

基盤の両面で半田付けしてあったので、なかなか上手く

外れませんでした。
隣接するチップ型のトランジスタが半田篭手の熱で壊れないか

ヒヤヒヤだったので、仕方なくニッパで引っ張って取ろうとしたら、

強く引っ張りすぎて、根元からもげてしまいました・・・・



本当は2SK2232を通販で狙ってたんですが送料に納得
いかなかったので代わりを2つ用意しました。

今回用意したFET。2SK2350と2SK2391

どちらを使おうか迷ったのですが、今回は2SK2391を
使用することにしました。

私は初心者なのでFETへ交換については電気回路についても
詳しく説明していたNagnagさんラジコンの部屋のページを

参考にさせて頂きました。 助かりました・・・
トランジスタとFETはピンの極性が異なってるので注意が
必要です。品番の刻印を表にしてピンの極性は図のように
なっています。
ちょうど裏表を逆にした感じで対応しています。
勘違いして危うく反対方向で取り付けてしまうところでした

実際に配線した様子です。
今回用意したFETは、大型で普通には収まらないのでコード
で配線を施しています。
そしてFETは墜落の衝撃で取れないように強力両面テープ
で基盤のスペースにシッカリと貼っ付けてます。
放熱は基盤に直接する事ができると思うのですが・・・・
FETはGに流れて溜まった電気を放電しないとモーターへの
回路が繋がりっぱになるそうなので、それをマイナスに放電
する必要があります。そこでFETのGとSを1kΩの抵抗で
繋いであります。


※1kΩの抵抗を配線すんのが面倒だったので一度付けないまま、どうなるが試してみました。 結果、プロポのスロットルを操作するとフルスロットル

からダウンすることが困難になってしまいました。一度スロットルを操作すると、そこから放電するまでモーターが回りっぱなし状態が続きます。

 

●リチウムイオン電池を用意  

零戦搭載用に用意したリチウムイオン電池

携帯電話のバッテリパックのもの同じの2セット
3.6V 800mAh 15g ×2個
ノーマルのニッケル水素4.8vバッテリーが130mAhなので、
それに比べれば飛んで居られる時間は約6倍です。
ノーマルの飛行時間を2分とすれば、この電池では
12分間の飛行が可能ですね。ノーマル17gに比べ重くなるため
そうはいかないでしょうが、より大パワーで長い間飛べると思います。

 

もう一組 搭載用に用意したリチウムイオン電池
電気パーツ店でジャンクで売られていた電池

3.6V 1200mAh 22g ×2個

こちらはノーマルの約9倍以上の容量です。
18分間の駆動時間となりますね。
でも併せて44gと、かなり重くなってしまうので
上手く飛ばせるか心配です。

●リチウムイオン電池を搭載しての飛行  

ついにリチウムイオン電池を搭載しての飛行です。 
今回は一番小さい3.6V800mAhの電池を使いました。
リチウムイオンを搭載するとき問題になるのは、どこに搭載するか。
胴体に内蔵したかったのですが、重心位置が合わず、酷く後ろぎみ
の重心位置になってしまいました。
7.2V化でどれだけ飛行性能があるのか試すだけなので
手っ取り早く、こんな御粗末な搭載方法で良し。
まずは飛ぶかどうか。それと、適正な重心の位置を探る必要が

あると思うので、調節できるようにします。

飛行結果は良好でした。
バランスも丁度良いみたいで、頭上げも無く、滑空もある程度はしています。手投げ後すぐにグングン上昇しました。
ノーマルでは絶対に失速する角度で上昇していく姿には感激!

 

5cm近くあるチウムイオン電池を機体に内蔵するた
めには胴体内を大規模に改造しなければいけません。
これをやるともう元には戻せないのでリスクがあります。

零戦の受信基盤はかなり大きく、細長いので場所を喰います。
重心を合わせるために、出来るだけバッテリは前に積む必要が
あります。基盤をギリギリまで後ろに詰めました。

リチウムイオン搭載飛行実験の結果、重心位置はは主翼の前縁から

3cm位の位置あたりです。
電池の位置は飛行時の風速などの条件によって重心位置が変化し

ますが、余裕がないので調整は出来ません・・・


あと放熱も考えないと出力が落ちるので、電池同士の間には隙間を

空けてます。直列なので電池同士が触れると短絡して危険なので
リチウムイオン電池の金属表面は丈夫なテープなどで絶縁しています。

 

完成後のテスト飛行結果。
風が微風程度の頃合を狙ってフライトしたのですが、不意に突風が吹きつけてくるので、凄い速さで風に流されてしまいます。
風に逆らうと、煽られ,吹き飛ばされて墜落してしまいました。
基盤の位置を後ろにしたせいで、頭上げの傾向があったように感じましたが・・・・強風のせい?
友人の月光も強風に流されて、機首と関係ない方向に平行移動したりと飛行機とは思えない面白い動きを見せてくれました。
風が穏やかなひに再びフライトしましたが、いまいち重心がよくないみたいです。
後ろ気味な重心のせいで頭上げが目立ちます。もっと重いバッテリを積むしか無いようです。

あと少々 電波の途切れるようなピクつきも感じられました。

 

 

 

●モーターがロックしてFETが焼損  

購入からもう半年・・・快調なフライトを楽しんでいたあるとき、墜落の後に零戦を回収に近寄ると、キャノピーのメッシュから

白煙があがってました。慌てて電源をカットしたんですけど、手遅。
フルスロットルのままにしてた為にモーターがロックしてFETが異常な加熱っぷりをみせて、基盤と配線していたコードが溶けて
煙をあげたようです。FETの加熱も半端じゃなかったらしく、基盤と接着してた両面テープが少し焦げてました・・・・
燃えて断線したコードを取替えてスロットルオンすると以外にもFETは機能しました。FETは壊れてなかったんだなぁと安心し
後日フライトすると明らかにパワーが無い感じ、以前の半分といった具合。どうやら加熱でFETの性能が激減したようです。

FETは以前と同じ2SK2391を使用。 でも前と同じ仕様ではまた壊れる
可能性があるので、もう一つ2SK2399を用意して、二つを並列繋ぎ。
これでかなりFETへの負荷を低減できたと思います。

2SK2391を二つ用意して並列繋ぎでもいいんですが、2SK2391を

2個はちょっと重いので、遥かに軽い2SK2399を補助で使ってます。

しかし、現在は1500mAhのリチウムイオンを使ってるので、フル

スロットル状態だとこれでもFETはかなり熱くなりました。

放熱は考慮しないとダメですね。
なのでICチップ用のヒートシンクを付けてます。
写真では付けてませんが、2SK2399にもヒートシンク付けます。

 

 

キャノピーの中は周りがメッシュなのでプロペラの風がダイレクトに
流れてきます。放熱にはもってこいの場所なので、ここに決定。
1kΩの抵抗は基盤の方に配線してます。

後日、フライトすると以前のように飛んでくれました。
実に良く飛んでくれます。
調子に乗りすぎて高度をグングンあげてしまい、降ろすのが
大変でした。 友軍機のノーマル月光も絶好調で高度を競って
いたら30mを超えるくらいの高さまで上がってしまい、危うく零戦
をロストしかけました・・・・
上がり過ぎてしまうと、機体の姿勢がどうなってるのかが分かりません
一体どっちに向いているのか、勘で操作することになります。
●最終段階 レギュレータを組み込んで7.2Vから基盤を保護  

購入からもう半年以上。はっきり言ってぼろぼろです。新しいボディを仕入れて、本格的にこっちを3chへと使いたいと思います。

 

7.2Vに耐え切れずラダー制御トランジスタ死す!

オーバースペックであったので、ラダー制御のトランジスタが

逝ってしまいました。

何の前兆もないなんて・・・・どうしようもないですね。

 

一部を強化しても他がダメージを負う。

7.2Vにしてから気になっていた微妙なピクつきはどうやら

電圧が高まって制御系統に支障がでていたせいの様です。

ノーマルのバッテリー電圧が4.8Vだったのでそれを踏まえて
Li-ion2s7.2Vを電圧を5Vまで下げて基盤へ電力を供給する
ようにします。

 

用意した3端子レギュレータICの緒元ですがTA78L005AP

っていうもので¥100くらい出力150mAh出力電圧 5V
入力許容電圧 35Vってもんです。
ピンの極性は右の図のとうりですが、OUTとINが逆になった

ものもあるので要注意。

 

が3端子レギュレータICをつかった回路図です。

うわぁ何て簡単なんだって感じです。複雑な回路は全部ICチップ
に組み込まれてるってことですね。
これをそのまま受信基盤に繋げれば出来上がり。

今回は、壊れ易いサーボ制御回路の部分にレギュレータからの5Vを供給します。
写真右がサーボ制御回路への出力を繋げたところ、右の写真が、レギュレータの入力へ、とレギュレータのCOMをマイナスへ繋いだところです。

基盤の受信器部へは既に3端子レギュレータICで電圧が制御されて供給さてれるみたいです。 耐圧は私の用意した
5Vの3端子レギュレータICがMAX35Vなのを考えると、基盤に元々あるレギュレータICは3V出力で耐圧は12V以上は
あると思います。あくまで予想ですが・・・・・
なので、今回は7.2Vを直に流してます。もしフライトの時にカクカクしたり障害が起こる様なら、レギュレータから5Vを
供給すればいいと考えてます。

 

 

 

レギュレータを組み込んだ回路構成でフライトした結果。
モーター出力については何ら問題ありませんでした。
ただし、基盤に元からあるレギュレータICでは、やはり7.2ボルトでは問題があるのか、または
レギュレータを介していない回路部分が基板上に有る為か、動作が途切れたり、カクカク障害がでます。
よって基盤本体へもレギュレータを組み込む必要がありそうです。
今回に使ったレギュレータでは出力電圧は十分ですが、FETを動作させる事を考えると、出力は150mAhでは
足りないと思います。
なので、基盤本体用に更に別のレギュレータを組む必要があります。または、今回のレギュレータを大出力な
ものに取り替える必要があります。

そうなれば、重量増加は避けられそうにありません。どうやらノーマルの出力アップの限界が見えてきました。
零戦のスマートなパワーアップを考えると、コストパフォーマンスも考えれば今後も色々楽しめる
4ch受信機と強力なアンプとマイクロサーボ2個で3ch化するのが最も、適当な手段だと思います。

次回は3ch化仕様にした零戦を紹介したいと思います。

 

 

●リチウムイオン電池のお手軽充電方法  

この方法で充電した場合、下手をすれば火災につながる恐

れがあります。全て自己責任で行ってください。

充電中は目を離さず、最初のうちは電池の温度が上がって

いないか様子を見てください。

加熱しているようなら、充電できないので中止したほうがいいです。

 

リチウムイオン電池の充電に要らない携帯を用意します。

携帯電話の充電機能をそっくり使うという内容です。

 

 

バッテリーのパックから電池を取り出すときに、電池とコネクタと

の間にあるこの基盤。

一応安全動作のため、この基盤は活かしておきます。

充電用のコネクタ端子に繋がる線を基盤へ取り付けます。

プラススマイナスを間違えないよう気をつけてください。

出来上がった基盤を携帯側の端子に接続して完了です。

あとは電池を接続してみて、充電のサインがでたら成功です。

あとは携帯側の制御で電池が充電されていきます。

充電完了は携帯のサインで分かります。

 

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