TAIYO R/C 零戦21型
本来であれば、トイラジとして購入したタイヨー零戦をノーマルのまま飛ばした後で、3ch化して二度楽しめるのでしょう。
ただ私の場合は当時3ch化するだけの技術をもっておらず、ましてやノーマルすらまともに飛ばせない素人以下の身分。
当然、最初の零戦はボロボロで廃棄処分となり、この3ch零戦はメーカーからボディのみ部品として取寄せての改造と

なりました。

EPPの無垢のボディは非常に軽くて、そのお手頃な価格からも改造が気軽です。

ボディ:タイヨー零戦21型EPP製
モーター: GWS 300H
ギアレシオ: ダイレクト
アンプ:GWS ICS-300j
バッテリー: リチウムポリマー 500mAh2s
プロペラ: GWS EP5030
受信器: GWS GW/R-4PⅡ/H
サーボ: GWS PICO-STD ×2
翼長52cm×全長41cm
全装備重量:154g
静止推力MAX:181g
スロットル・エレベーター・エルロン

2005年の秋頃に完成したタイヨー工業製零戦ですが、重量を余裕で超える推力に腕がついていかず、
封印していました。具体的に言うと、エルロン操作、スロットル操作に慣れていなかった。
零戦を飛ばせないまま大破は免れたいと 思って今まで眠らせていたワケです。(-_-)y-~~

そこで自作し始めたのが落ちても壊れないEPP製トレーナー機達のお陰でだいぶ上達しました。
こいつらは50xcモーターで飛ぶので、その非力なパワーのなかで上手く飛ばすってのが良かったのかもしれません。
話題のプチトレーナーやナイトメアに近い位置づけですw。 造るより購入したほうが早いでしょうが・・・

その他、FMSというフライトシュミレーターにもお世話になりました。プロポジョイスティックとの併用でかなりリアルに練習できます。
機体も豊富ですし、アクロ技の練習にも良さそうです。


  ●エルロンの作成

・エルロン面積は150mm×20mmです。
実機は翼端部分にエルロンがありますが、翼端付近にエルロンを
作るほど精度が必要になると思います。
リンケージも長くなりますし、ガタも多くなってきます。
ガタがあるとフラッターが怖いですし、微妙にズレがあると癖に
つながると思います。
きちっとサーボでエルロン位置を保持できる位置とエルロンの大きさ
にしなければなりません。
技術に自信がないので、私は実機とは違いますが、より根元付近
から翼の中央に大きめにエルロンをとりました。

 

・エルロン動翼部分です。
主翼から切り離したEPPの動翼は、剛性感が感じられませんね。
フニャフニャしてます。
ちょっと、このままでは頼りないですので、透明テープかフィルムで
コーティング。
リンケージのピアノ線付近には更にカーボンロッドを入れています。
ピアノ線に被せている緑色のチューブはガタ対策と滑らかに動くよう
に被せています。

・エルロンのリンケージの様子です。
胴体内の空洞の幅は23mmくらいしかないです。狭い・・・
マイクロサーボつかってもギリギリです。
サーボの搭載位置は主翼後ろ付け根付近で、リンゲージは短く
まとめました。
しかし小さくまとめたせいで、調整がキツイ。(-_-;)
リンケージのパーツは苦労しましたが、全部自作しました。
リンケージはマイクロエルロンシステムとやらがあると楽なようです。
もっと早くこれの存在を知っていれば・・・・グフゥ
でも、完成したエルロンを動かしてみると、結構滑らかに正確に動く
ので良し!満足。

 

・エルロンの様子です。
動翼は翼の上面が軸になって動く仕組みにしました。
なので動翼の付け根にかけて45度の角度で欠き込みを入れて
います。
入れないと動かないですけど・・・。
ヒンジ部分は翼面上になりますから、OPPテープ等でとめるだけで
OKなので楽ちん。
・エルロンの作動状態です。
最大で動かして、コノくらいの動作角です。
動翼面積が大きいので、舵角は恐らくこれで大丈夫だと思います。
ロールも余裕にこなせれば良いな。(^^)

 

  ●エレベーターの作成

・エレベーターの動翼部分を切り取ります。
動翼は、けっこう大きめにしました。

動翼はヒンジが上面になりOPPテープで固定する方式です。
切り取ったら、裏面に45度の欠き込みを入れます。

 

・ピアノ線で左右の動翼を連結します。
私の場合0.8mmのピアノ線を使いましたが、これでは弱い事が
判明しました。ピアノ線は1mmが適当だと思います。

ヒンジ部分に通したら動翼にブスリと差し込みます。
ただ単に差し込んでも、フニャフニャでガタが出まくりです。
剛性を出すために動翼をOPPテープを貼ってカバーします。
更に差し込んだピアノ線付近にカーボン補強を入れます。
カーボンシートを適当な大きさに裂いたモノをピアノ線を覆う
ように貼り付けました。
お手軽にやるならロッドでも良いと思います。

 

・エレベーター完成。
こんな感じで仕上がりです。
エレベーターホーンはアクリル板を利用して自作してみました。

エレベーターを動作させてみると、大きな舵角では左右でズレが
発生しました。やはり0.8mmのピアノ線では弱かったようです。
ズレが出た状態では、実際の飛行では、エレベーター入れると
意に反したへんなロールが発生すると思います。
※実際、大舵角では癖としてロールが発現しました。
仕方ないので舵角を控めにして対応。(T_T)

 

エレベーターのリンケージ。
エレベーター用のサーボの位置は、メカなどを仮組して重心位置を
確認しながら、位置を確定します。
今回は重い300Hモーターが機首にあるので、重心合わせると
こんな後ろの位置です。
リンケージにはピアノ線ではなく0.8mmカーボンロッドを使用
しました。
ブスっと挿してロッドを通してから、ロッド先端に曲げたピアノ線を
付けて糸でロッドに巻きつけ、瞬間接着剤で固定。
結構ピシッとリンケージできます。

 

・サーボの搭載状態です。
ここまで、終わればもうゴールは目前です。

初飛行で飛び回る姿が妄想されますなぁ。
お次はカーボンで補強を入れます。

 

 

  ●カーボン補強

機首部分のカーボン補強
1mm×100mmを全部で4本入れています。
機首部は補強を入れないと、万一機首部分から落ちた時に
機首ごとポッキリと逝ってしまいます。
ロッドを挿すには、いちどピアノ線で仮穴を空けてから、
3M:scotchプラスチック用強力接着剤やコニシ:GPクリアー
ボンドをロッドに十分につけ、30秒位まって若干固まった
ところでブスブス差し込みます。

 

主翼裏面のカーボン補強。
1mm×200mmを根元まで入れます。
主翼はカーボン補強しないとEPPの柔軟性で勝手にしなって
しまうので、意図しない上半角が付き、ロールに影響がでます。
あと急激な操作についていけなくて、万歳状態に近い状態に
なってしまいます。
主翼裏面の重心位置辺りに入れます。主翼に深さ2mmくらいの
切れ込みを入れてロッドにたっぷりと、接着剤をつけてグイグイ
押し込みます。

 

主翼表面のカーボン補強。
1mm×200mmを根元まで入れます。
主翼裏面の重心位置辺りに入れます。主翼に深さ2mmくらいの
切れ込みを入れてロッドにたっぷりと、接着剤をつけてグイグイ
押し込みます。
胴体の中までブスっと貫通させます。

 

水平尾翼のカーボン補強。
2mm×140mmを胴体を貫通させて入れています。

元々のボディの水平尾翼がかなり歪んでいたので修正の意味も
兼ねます。
水平尾翼には補強がないと、エレベーターを操作したときに、
EPPの柔軟性で力に対応できず歪んで、エレベーターを入れた
ときに癖が出るかもしれません。
2mm程度の深さの切れ込みを入れて2mmのカーボンロッドを
埋め込みます。

 

胴体部分へのカーボン補強。
機首との付け根部分は落ちたときに避けやすいので、
胴体を貫通させて1mm×120mmのロッドを埋め込みました。
この時、上半角を減らした状態にして、ロッドにてその状態を固定
しています。
さらに主翼に入れたカーボンロッドを結ぶような形で、
5mm×0.4mm×80mmのカーボンスパーを埋め込みました。
写真の手前の黒い板がそれです。
こいつは上半角を減らした状態を固定しておくのが主な役割です。
しかし、これをやったせいでバッテリーを収納するスペースに
干渉してしまい、ハイペリオン等の長細い形のリポが入りません。

減らした上半角は、片方の主翼を接地した状態でもう片方が
接地面から60mm程度になるようにしています。完全に上半角を
無くしてフラットにするのも面白いかもしれません。(^^)

 

  ●メカ類の搭載

・モーター搭載。
今回使用したのは、GWS 300Hです。
リポ2セル、GWS5030ペラで180gを超える推力が出ます。
なかなか優秀です。
極端にパワーが在り過ぎてもオーバーパワーで逆に扱い難いと
思うので、このくらいの推力がちょうど良いと考えました。
これでも垂直上昇が可能ですから(^^)無問題。

搭載方法は至って簡素。機首のEPPをサクサクとカッターで
削り取って、モーターが収まるスペースを確保します。
あとはカウルにビス止めで仕上がりです。
ちょうど良い事に、下半分はEPPに覆われないので、下半分の
カウルに放熱口を空けて、冷却します。

 

受信機を搭載。
受信機は、キャノピーの中に積みました。
ここに積んでくれと言わんばかりに、スペースがあります。
アンテナ線出し、サーボの配線などの取り回し、全部に対して
都合が良い位置です。
しかもメンテナンスもし易いです。

 

・バッテリー・アンプの搭載。
バッテリーは、重心位置付近に搭載しています。
カーボンスパーが横切っているため全長60mm以下のバッテリー
しか搭載できなくなってしまいました(T_T)
やや前重心で設定してるので、バッテリーをこの位置に搭載する
とちょうど良い感じ。

アンプは配線を出来るだけ短くしたかったので、モーターの直ぐ
後ろに在ります。
ちょうど、カーボンスパーの下辺りのスペースです。

完成!


胴体下面は、蓋をしてもしなくても構造的には問題ありません。
私は面倒なので、バッテリーが脱落しないように、簡単にテープで
蓋して済ませています。


あとは初フライトを待つばかり(^^)

 

  ●フライト

初フライトは、快適に5分ほど飛ばして来ました。
フルスロットルでは、危険すぎて手投げできませんでした。
かなりデンジャラス。勢い良く空へ駆け上がるかと思えば、
大きく宙返りをして来たので、慌ててスロットルカット。すると
おおぉ良い感じで、滑空、でもちょっとスピード速いか・・・
しかも風切音がする。ちょとカッコいいかも・・・(^^;)
スロットルは半分まで絞っても、結構な上昇力が在ります。
この位置で飛ばすのが一番扱いやすい。
もう少し絞ると水平飛行、機速もスローで、目に優しい。
こいつの飛ばし方は、アクロバティックにフルスロットルで
垂直上昇してインメルマンターン、そっからスロットルをハーフ
に絞ってゆったりと飛んだり、スピンやロールを楽しむのが
良いようです。(-_-)y-~~

写真は2ndフライトに挑んだ時のものです。
左奥より、BENZ氏のムスタング2chエルロン仕様。
中央が私の零戦3ch
右手前がEPPのスポーツタイプ練習機です。

 

 

そして、やってしまいました。
フライト続行不能なダメージを負いました・・・・(-_-;)
原因は垂直上昇をしながらロールした事だと思います。
フルハイになった瞬間、プンッ!・・・イィーーン。
ペラが吹っ飛んでいきました。

垂直状態だった零戦は、いきなり推力が0になってしまい
クルンと機首を下にして落下。
エンジンストールにしたハンマーヘッド状態になり物凄い
スピードで降下。
機体を立て直そうと努力したんですが
水平姿勢に状態をもっていくのが間に合わず・・・地面に激打。
補強の全く無い胴体後部がパックリ逝きました。
粉々にならなかったので、修理は簡単です。
大破に見えますが、ダメージはそんなでもありません。
吹っ飛んだペラを見失い、紛失した事の方が痛いです。

 

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