●回路図
使用LED:日亜 白色LED(NSDW570GS-K1) |
まずは基板を作ります。基板は銅張積層板(生基板)をカットしたものです。
銅張積層板から作る基板ならライトユニットの内寸法に合わせて好みのサイズにカットして自在に使えるので便利。
また、LEDの発熱を広い銅張面へと逃がして放熱する役目もあります。
今回は車のラゲッジルームランプユニットの内寸に合わせています。基板サイズは29mm×16mm、口金を合わせて37mm。
基板の両端を削り取って口金が入るようにします。口金はLED通販サイトにて購入した両口金S8.5というものです。
つづいて基板の銅張面をリューターで削って溝を掘ることで回路パターンをつくり、ドリルでLEDの脚が入る穴を開けていきます。
かなり狭いので細かくて少し失敗しました・・・おかげでCCRと整流ダイオードを乗せる部分の面積が際どい事になってしまった・・・
ちゃんとエッチング液をつかってパターンを作った方がよかったかも。
基板上につくったパターンの上にCCRと整流ダイオード(逆流防止)を乗せてハンダ付け。ついでに電極も。
リューターで銅張面に溝を掘るのを失敗したので、うまくハンダつけが出来るか心配でしたが、何とかなりました。
口金を被せて電極と口金をハンダ付けして固定し、口金の内側と基板面もハンダ付けしてやります。
基板面と口金内側をハンダ付けするときは、予め基板と口金の両方に予備ハンダ(ちょっと多めにハンダを盛る)してからハンダ鏝で
互いを溶かしてくっ付けてやると簡単に上手く行きます。
ちょっと見難いですが口金と基板のハンダ付け状態です。基板のパターン面から溢れない程度にちょっとだけハンダ付けされてるだけ。
あと、基板の縁の周りの銅張面がランプユニットのソケット電極に接触してショートしそうな為、両端とも縁を少し削ってあります。
ここまで来れば完成は間近。続いてLED、NSDW570GS-K1を基板にハンダ付けします 。
LEDの脚はストッパーの少し下あたりで切って、基板に開けた穴に差し込んでハンダ付け。
あまりLEDの脚を長く残してしまうと基板の裏から脚が出っ張ってしまって、裏側にヒートシンクが付けれなくなってしまいます。
LEDを全部取り付けて完成です。 銅張面が広く取れたのでLEDの熱が逃げるスペースを稼げたと思います。
銅張板の色がそのままではランプカバーから透けて見えてしまうのでシルバーで塗装。試し点灯の状態もバッチリ良好^^
裏面に放熱板をつける前に、実際にラゲッジランプのユニットに取り付けてみて、放熱板を付けても干渉しないか見ておきます。
写真右;基板の裏面はこんな感じです。 熱は基板越しに伝わる事になるので熱抵抗が大きく、果たして意味があるか不安ですが、
放熱板が無いよりは付いてたほうがマシかな?。
放熱板を取り付け。 接着には固まる放熱用シリコーン SCV-22(サンハヤト)を使いました。
放熱板はLED通販サイトで売られていた安い小型アルミ放熱板を、バルブの幅に納まるように少し削って使いました。
両端の口金とアルミ放熱板とが接触してしまうと、ショートして車のヒューズを飛ばしてしまうので、接触しない様に口金と放熱板の間に
タップリとエポキシ系接着剤を流し込んで絶縁します。
完成したバルブをランプユニットに取り付けてカバーを閉めてみましたが、干渉せずにちゃんと納まりました ^^
●完成品
完成したバルブです。 アルミ放熱板のフィンがあるだけで何となくカッコいい ^^
NSDW570GS-K1×6、電流114~120mA、光束:約150ルーメン、消費電力:約1.64W
ランプユニットに取り付けた状態で点灯してみました。
かなり明るくて眩しいですが、カバーのレンズカットのお陰で光が拡散してくれるので、LED裸の時よりマイルドになりますね。
しばらく点灯してみて放熱板に熱が伝わって来ているか確認したら、触れると結構熱くなっていました。
基板越しであっても、意外と熱伝導があって放熱板の効果があるみたいです。
ノーマルと自作バルブとの明るさの比較。 左:ノーマル、右:自作バルブ。
純正電球と比べると圧倒的に明るくなり満足。 ですが内装が黒なので影になった部分がやはり暗いままですね~。