パワーLEDを使った汎用懐中電灯の改造

パワーLEDを使った汎用懐中電灯の改造

ありふれた電球式の懐中電灯を改造しました。
元の懐中電灯が、メイドインチャイナでちょっと安っくダサいですが、その明る
さは凄まじいものとなりました。
造った動機はSUREFIRE製の軍用フラッシュライトに憧れて欲しくなったから。
で、改造に要した費用は、だいたい3千円くらい。
それなりのLEDのフラッシュライトが購入できるくらいのお金がかかりましたが
400ルーメン超えのフラッシュライトは1万円超なので安く上がった方かな?
用途としては、屋外での探し物用です。(主にラジコン機 ;^^A)

 

●光源のパワーLED

用意したのはCL-L251-C4N 4WパワーLED(白色)、シチズン電子製の高効率パワーLED。
仕様は、Vf9.3V-If480mA、光束425ルーメン(lm)、色温度5000K、指向角120°
最近になってLED電球を家電量販店でもよく見かけるようになりましたが、あのLED電球で300~500lm程度。
白熱電球が40Wで420lm、60Wで810lm程なんだそうです。
今回用意したパワーLEDは市販のLED電球の光束と同等クラスで40W白熱電球並みのもの。

他に単体で1000lm超えるモンスターなLEDも売ってましたが、高価過ぎて手が出せませんでしたので我慢。

 

パワーLEDユニット バッテリー

写真左、パワーLED。 右写真、電源のリチウムイオン。
パワーLED単体は15mm×15mmくらいのチップ状小さな部品ですが、LEDの発熱が多いのために放熱板が必要です。
なので下の黒い物体はLED放熱用のヒートシンク(50mm×50mm)。
電源は、リチウムイオンバッテリー(2000mAh)を4本、14.8V。ジャンク屋で転がってた電池、多分ノートPCの奴。
今回はパワーLEDの電圧が9.3Vと高めで、定電流回路でも3Vほど食うので12.5V以上の電源が必要になりました。
なので、リチウムイオンを4セル使います。

 

 

LEDドライブ定電流回路

放熱板で見えなくなってますが、定電流は3端子レギュレータのLM317Tを使った簡単なものです。
ICの発熱を抑える為、2系統に分けて計480mAを出力させてます。片方、240mAですがそれでも発熱は多い・・・
スイッチング式で高効率にしたいですが自作は面倒で難しいし買うと高い・・・
パワーLEDの発熱とレギュレータICの発熱を合わせると電灯内部にけっこうな熱が篭ります。
加熱してしまうとパワーLEDの放熱を妨げて寿命が縮むので廃熱が必要、ってことでクーリングファンも用意しました。
ファンは40mm程度の小さいのが理想でしたが、しかし手元にあるのは60mm薄型ファンしかないのでそれを採用。

 

 


 

本体の前側面に吸気口の穴を開けました。地味に苦労する作業、本体の下面には排気口を開けてます。
前側面から吸い込んだ空気はLEDの放熱板を通り、定電流回路のレギュレータICを通り、排気される感じです。
単一乾電池を4本つかう電灯なので、内部スペースは広く余裕があって組み入れるのは楽です。

 

 

ファンの納まり LEDユニットの納まり

ファンの取り付け状態、大きすぎてはみ出てます。どうにもならないので我慢。
取り付けたファンの周りをフォーム材で埋めて、スペーサーとしておいて上にLEDユニットを乗せて完了です。
あとはリチウムイオンを空いてるスペースに入れて、蓋を閉めれば完成。
点灯スイッチは元々の電灯に付いてる機構を改造して、スイッチとして使えるようにしています。

 

 

リフレクター内部のLED 点灯した様子

蓋のリフレクター部分は、パワーLEDが出るように削って穴を広げています。これも地味に結構苦労する作業でした。
さて、組み終えた電灯を試しに点けてみます。逸る気持ちを抑えつつ部屋を暗くしてから、いざ点灯!
凄まじい閃光のような明かり。流石は4WクラスのLED!5mm砲弾型LEDの明りとは次元が違うなぁ
リフレクターを覗き込んでLEDを直視するのは一瞬でも厳しいくらい眩しい。目がぁ めがーああーあああー!

 

LEDと電球の比較1 LEDと電球の比較2

比較対照は単一4本_電球懐中電灯、両方を壁に向けてカメラで撮影。パワーLEDの光が猛烈過ぎw
つづいて、両方のライトを置いて前から撮影。
電球のライトが薄暗くて電池切れっぽく写ってしまっていますが、これはカメラの露出がLEDライトの明かりに合ってしまって
いるからです。電球の方に合わせるとLEDの光で写真が真っ白になります ;^_^A
結論として、パワーLEDライトの圧勝。

改造ライトの電力消費は、パワーLEDが4.5W、レギュレータで3W損失、冷却ファンが0.7W、トータルで8.2Wでした。
バッテリーが2000mAh なので約3時間半の点灯が可能。

 

屋外で比較してみました。

ヘッドランプ電球パワーLED

パワーLEDの明かりは凄かったので、真価を発揮する屋外で試してみました。
やはり車のライトは凄いですな、4WのパワーLEDが足元にも及びませんねー視認性がぜんぜん違う。
電球の懐中電灯はもう暗すぎて何が何やら・・・ぱっと見、心霊写真みたくなってしまってますw

<<BACK