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ESC(アンプ)内蔵のBEC能力について、まとめました。

 

アンプ内蔵のBECとは?

BECとは、バッテリーを省いた回路(Battery Eliminator Circuitry)の頭文字を取ってBECと言うらしいです。

要はリポ電池などのモーター駆動用バッテリーから、電圧が異なる受信機やサーボなどに4.8~5Vの安定した電力を供給する電源回路。

R/Cでは、BECユニットを別途用意していない限り、アンプ内蔵のBECからの電力供給に、受信機やサーボは依存していることになります。

リポのセル数(電圧)が多くなると、使用可能なサーボ数が減る

アンプ内蔵のBECは、カタログスペックに示してる容量よりも限界があって、接続できるサーボ数に制限があるという事をつい最近知りました。

スペックで、使用可能セル数がリポ2~4セル、BEC容量2A(5V)となっているアンプの場合、BECからは2Aの電流が流せるように思えますが、

そうではないようです。

アンプの説明書には「使用可能なサーボの数の目安」とあり、例をあげると、リポ2セルでは3~4個、リポ3セルでは2~3個という感じで書いて

あり、BEC能力は使用するバッテリーのセル数(電圧)によって変わるということに注意が要ります。

 

 

何故バッテリーのセル数(電圧)が多いと使用できるサーボ数が減るのか?

ESC(アンプ)内蔵型BECはリニア式と呼ばれるレギュレータICを使ったものが殆どのようです。

レギュレータは、入力電圧と出力電圧(5V)との電圧差をIC内部のトランジスタが熱へ変換していて、出力電圧に対して入力電圧が高いほど

ロスが増え、発熱量が多くなるという非効率的な方式らしく。コレがリポのセル数が増えると使用可能サーボが減る要因。

電圧差の変換で熱になる損失量

損失電力=(リポの電圧-BEC出力電圧)×BEC電流

 

リポ2セル(7.4V)を繋いだアンプ内蔵のBECだと、電圧5V、電流1Aで5Wの出力を得ると、(7.4V-5V)×1=2.4Wが熱になります。

リポ3セル(11.1V)になると同じ電圧5V、電流1Aで5Wの出力を得るのに、(11.1V-5V)×1=6.1Wが熱に。

結果、電圧が高くなるほど効率の悪化が明らかです。

また、レギュレータICは、変換した熱を放熱するヒートシンク無しの状態では、熱の問題で殆ど電流は流せない部品のようで、

ICには熱変換するトランジスタが過熱して壊れない様に、熱保護回路が組み込んであるらしいのです。

つまり放熱が不足して過熱すると、保護回路が働いて出力を遮断する仕組みです。

BECの過負荷レギュレータICが過熱保護回路が作動して出力遮断受信機・サーボが停止=ノーコン

 

あと、BECにはもう一つスイッチング式BECという種類があって、BECユニット単体で売ってる奴の主流がソレです。

よく携帯電話の充電器やノートパソコンのACアダプタに使われてる奴もこっちのタイプです。

こちらは、リニア式より効率がよくて発熱が少ないという利点がありますが、デメリットとしてノイズの問題があるようです。

 

 

■実際に流せる負荷電流と、カタログスペックに書いてるBEC電流

変換による損失の式を組みかえて、BECのレギュレータICが耐えられる損失電力が分かれば、どれだけの電流を流して良いのか求まります。

セル数によるBEC電流を求める式

BEC容量(A)=レギュレータICが耐れる熱量の損失電力(W)÷{リポセル数(V)-BEC出力(V)}

 

試しに、Waypoint W-EBLESC25のレギュレータICのデータシートを調べて、どれくらいの能力があるのかを調べました。

ESC(アンプ)の基盤を見るとレギュレーターICが2個あり、ST製L4941Bでした。

Part: L4941B

Description: 1A-5V Low Drop Regulator

Company: ST Microelectronics, Inc.

グラフはL4941Bデータシートからの抜粋

グラフ中の

INFINITE HEAT SINKは無限放熱器

NO HEAT SINKは放熱器無し

縦軸方向が電力損失(W)

横軸方向が周囲の温度(℃)

グラフを読み取ると、周囲の温度が高くなる程に放熱が難しい為、レギュレーターが変換で負担できる損失電力が減ることが分かります。

 

アンプに内蔵されてるBECのレギュレータICはヒートシンクが全く無い状態で基盤上にあります。

いや・・・むしろ裏側はブラシレスモーター駆動のFETがビッシリあるのでモータードライブ中は熱くなるおそれが・・・

とりあえず、ヒートシンクが無い状態のグラフでは周囲が常温25℃の時に負担できる損失電力は、約2.5Wを示してます。

という事は、Waypoint W-EBLESC25の場合リポ3セル(11.1V)で利用可能なBEC能力は

2.5W÷(11.1V-5V)=0.41A、レギュレータICは2個あるので0.41A×2=0.82A

ただし、これは周囲温度25℃の場合です。もっと温度が高いと負担できる損失電力も少なくなります。

モーター駆動中はアンプ自体熱を持つので、アンプの放熱は、BEC能力を保つ為にも重要でしょう。

 

Waypoint W-EBLESC25のカタログスペックのBEC電流は2Aなのに、本当に流せられる負荷電流は3セルだと、たったの0.82A。

アンプのカタログスペックに書いてるBEC電流は、レギュレータICの定格出力の電流値を単純に載せてるに過ぎないような気がします。

定格出力の値は、放熱条件が最高に良好な時の最大値なので参考にはなりません。

 

 

 

■私の持っているESC(アンプ)のBEC能力を調べて計算してみました。

検証してみました。Dualsky-18Aは使用マニュアルにリポ3セル時の使用可能なサーボ数が3~4個程度となっています。

使うサーボ一個あたりの負荷電流が120mA~150mAの範囲とすれば、大体つじつまが合うかと思います。

 

ESC(アンプ)種類 レギュレータIC スペック ICの個数 25℃時の損失電力 リポ2S時負荷電流 リポ3S時負荷電流

Dualsky-18A

XC1812BA

KIA

78D05F

5V-1A 2個 1.3W×2 1.08A 0.42A

GWS

GWESC15A

ST

L4941B

5V-1A 2個 2.5W×2 2.08A 0.82A

HobbyNet

TP12A

ST

L4941B

5V-1A 2個 2.5W×2 2.08A 0.82A

Waypoint

W-EBLESC25

ST

L4941B

5V-1A 2個 2.5W×2 2.08A 0.82A

FAIGAO

FG-10

National

LM2940(L53B)

5V-1A 1個 1.1W×1 0.46A 0.18A

HobbyWing

pentium18A

KIA

78D05F

5V-1A 2個 1.3W×2 1.08A 0.42A

HobbyWing

pentium12A

KIA

78D05F

5V-1A 1個 1.3W×1 0.54A 0.21A

TURNIGY

12A

KIA

78D05F

5V-1A 2個 1.3W×2 1.08A 0.42A

TURNIGY

6A

National

LM1117S

5V-0.8A

1個 0.82W×1 0.34A 0.13A

 

参考としたサイトのURL

●アンプのBEC性能について・http://www.qrp-rc.com/main02.html/BEC.html

●3端子レギュレータの基本動作と正しい使い方・http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/34/34391/34391_onboard.pdf

●ST L4941B データシート:http://www.digchip.com/datasheets/parts/datasheet/456/L4941B.php

●KIA 78D05F データシート:http://www.chinaicmart.com/suppliers/490/KIA78D05F.html

 

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