LEDの豆電球を作る。(豆電球LEDランプ)

LED豆電球

電球を使う懐中電灯をLED電球で点灯すると省エネで長持ちします。
そこで、そのためのLEDの豆電球をつくりたいと思います。

11/3/11の東北太平洋沖地震では、私の地域も停電しました。
当初に思ったより長く続いて復旧まで2日間も停電し、この時は蝋燭が大活躍。
物流の停止と、いつまで停電するか判らない状況で電池の買占めが起こって、
電池が手に入らなくなり、電池切れとの格闘でもありました。
その教訓を活かし長期の停電を想定してLEDで長く連続点灯できるライトを作り
たいと思います。電池4本式の懐中電灯で目指せ連続点灯100時間超え!

 

●LED豆電球の製作

 

ビリケン電球 LED電球の部品

懐中電灯には豆電球のビリケン球(4.8V500mA)がよくつかわれています。 この電球の場合、単一型アルカリ乾電池だと
10時間前後点灯できるらしいです。長期の停電では心もとない点灯時間です。
LED電球の口金として切れたビリケン球の口金を利用します。ガラスで怪我しないように慎重に電球を除去します。
つかうLEDは0.5WパワーFluxLED、Vf:3.2V If:150mA 25~35ルーメン。かなりハイパワーなFluxLEDなんですが、150mAで
点灯させると発熱が激しいですが80mA以下であれば放熱対策なしでいけます。
製作作業はこのLEDに制限抵抗を繋げるだけ、とてもシンプルです。

 

 

回路図

●回路はこんな感じです。

新品のアルカリ乾電池の電圧は1セル当たり1.6Vほどなので、 電池4本式の
懐中電灯では6.4Vに達します。
この時にLEDへ80mA程度が流れるように39Ωの抵抗を入れてやります。
抵抗は75Ωと82Ωの1/2Wカーボン抵抗を並列で約39Ωにして使っています。
アルカリ電池の電圧が降下して6Vになったときに約70mAとなります。
そしてアルカリ電池の終止電圧近くになって計4Vくらいでに20mAとなります。

 

 

試作したLED電球 LED電球を点灯

試作したLED豆電球です。口金の内部に抵抗が入ってます。見た目は粗末ですが・・・点けばいいんです点けば ^^;
点灯した感じではなかなか明るい。欲を言えばあと1.5倍増しくらい欲しいですが消費電力の兼ね合いで妥協。
今回つかったLEDはMAX150mA流すと25~35ルーメンを発揮しますが、70mAの電流でも照度を計るとが70%くらい出ていた
ので、80mAでは18~20ルーメンくらいはあるんでないかなと思われます。

 

 


 

●ちょっとした問題が発生したので改良。

懐中電灯によってソケットの+端子と -端子が逆になってる場合があるので、どちらの極性になってても対応できるようにしました。

改良型LED豆電球 改良型LED豆電球

LEDは極性が反転してると点灯しないので、ピンヘッダのメスを端子代わりにしてLEDを差し込む形にしました。
極性が反対向きな場合にはLEDを逆向きに差し替えて対応します。

 

 

LED豆電球 LED豆電球点灯

懐中電灯に搭載した感じ。点灯するといつもの懐中電灯が・・・あら不思議!クールなホワイト光に!
消費電力は0.4W前後です。

アルカリ電池は初期は1セルあたり1.6Vから電池がなくなるにしたがって電圧が降下して、終止電圧が0.9Vになります。
計算上6.4Vで82mA、電池切れ近い4Vだと20mAとなるので徐々に暗くなりますが最後まで点灯します。
最終的に20mAしか電流が流れなくてもLEDは結構な明かるさなので驚きです。
点灯時間は単一アルカリだと容量が9000mAh~10000mAhらしいので、80mAで単純計算すると112~125時間。
点けっぱなしで4~5日、1日あたり6時間点灯なら18~20日間持ちます。電池が手に入り難い状態では救世主です^^

 

電球とLEDを比較

●明るさの比較

 

左が電球、右が今回つくった豆電球LEDランプ
明るさ的には電球に一歩及ばずな印象。LED電球の方はリフレクターとの相性で
配光がフラットになって拡散しています。
停電時に点けっぱなしで部屋を薄くを照らす感じな用途でしか使えないかな。
集光が悪いため暗い中で物探しとかで使うときとかは薄暗い感じです。

 

 

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